
通常であれば土曜日のソロキャンプは許されない。
我が家の鉄の掟。
それが今回は土曜日の昼間からなんとか行くことを許可された。
その理由は、とあるブロガーEさんとのやりとりから。
Eさん「誘ってませんので勘違いしないで下さい、〇日にソロでまきばの里に行きます」
Eさん「もしアレがナニなら来てもらっても一向に構わないです」
誘ってません?
来ても構わない?
いや、こ、これは・・・、明確に誘われている・・・。
その日は土曜日だ。
我が家の掟を破らない限り、当然出撃することなどできない。

Eさんに免じて、今回だけは何とかキャンプに行くことをお許しいただけないでしょうか。
額の皮がズルむけるほど畳にこすりつけてヨメに懇願し、奇跡的に「行っていいヨ」と許可を得た。
ホップステップでパソコンに向かい、すぐさまEさんの隣の区画を予約完了。
Eさんを驚かせるため、予約したことはもちろんEさんには内緒だ。
ワクワクしながら週末を迎え、昼下がりに向かったのは小板まきばの里。

お互い顔も知らないのだから事前の心構えが必要だ。
Eさんもソロキャンプに来ているわけで、いきなり隣の区画にテントを張って迷惑ではないだろうか。
実際に会うと気まずい感じになり、気を遣わせるのではないか。
誘われていると思っているのは勘違いで、本当に誘われていないのではないか。
生理的に受け付けないやつだと思われる可能性もあるし、そもそも「え、誰ですか?」と言われる可能性だってゼロではない。
そんな事も考えながら、まきばの里に到着。
車を止めたところで、隣の区画で焚き火にあたる一人のキャンパーさんが見えた。
ついに、Eさんが目の前に!


広島を代表するトップブロガー、えびかにさんだ。



今さら紹介する必要もないかも知れないが、詳しいキャンプレポート・道具紹介と、その独特の笑いのエッセンスで読者の心を離さない日本のキャンプブロガー100選にも選ばれるであろうえびかにさんだ!
すぐに話しかけては面白くないので、しばらくは放置プレーを開始。
あえていきなり名前は名乗らずに、「隣にテント張らせてもらいます」とか「寒いですね」
程度に軽く挨拶を交わしテントを設営する。
もちろんえびかにさんはこちらが何者か全く気付いていない。
「うわ~ホンモノのえびかにさんだあ」
とチラ見しながら、テント設営完了。
こちらだけが相手を知っているという状況をしばし楽しんだのち、さて、そろそろいいかなと思い声をかけた。


ここは初めてですか?


はい、初めてです


そうですよね


どのへんから来られたんですか


〇〇からです


そうですよね
ボクはあなたの事を知っています、ということを「そうですよね」で匂わせるも、特に反応なし。


キャンプのブログとか読まれますか?


はい、読みますね


ボクも読むんですけど、えびかにさんとか面白いですよね


?! ボクもえびかにっていうんですけど・・・


そうですよね


・・・・・・!?


ヤマキャンプです
自分の名前をブログ名で呼ぶことの恥ずかしさもありつつ、ようやく存在を理解してもらえた。
トップブロガーでありながら、顔面は和製アンディ・ラウ。
天が二物を与えたような人に会うのはこれで263人目だ。
二兎を追うものは一兎をも得ず、というが、一兎しか追ってなくても一兎をも得ない身からするとなんともうらやましい限りだ。
もしかして受け入れてもらえないのではないかという心配は杞憂におわり、
「一緒に焚き火しませんか」
と嬉しいお誘いをいただいた。


キャンプの話、ブログの話などをしつつ、殻付きの牡蠣までゴチソウになった。


想像していたよりも落ち着いた雰囲気で、本当にえびかにさんだろうかと思ったが、会話のところどころにブログで読むえびかにさんらしい笑いのジャブを放ってくる。
いつか会うことはあるかもしれないと思っていたが、その日は急に来たようだ。
(いや、無理やり押しかけて来たようなもんだ)


お互い最近はカメラに興味を持っていることもあり、曇っていた空に星が見え始めたころ、一緒に星空を撮るためにキャンプ場付近をウロウロした。


雲がなくなり、満天の星空があった。
小板まきばの里に数回来たなかで一番の星空だ。
新月に近い真っ暗な中で撮影していると、突然えびかにさんが、
「来た、来た、来た!」
というので、ケモノでも現れたのか!何が来たのか!と驚いてビクッとすると
「天の川が撮れた!」
という。
そっちのキタ!かい、ビビらせるなよと思いつつ、ホントにカメラに夢中になっているんだなと実感した。


まきばの里の夜はキャンプ場とは思えないほど本当に静か。
この日はソロの利用者が多く夜9時頃には静まり返っていたので、写真を撮り終えると寝ることにした。
電気毛布でヌクヌクなえびかにさんのテントを覗かせてもらったあとで、メッシュインナー&スキマ風スースーな我がテントに潜りつつ、トップブロガーと底辺ブロガーの格差を痛感する(いや、そこはちがうか)


この日もテントに入って、Amazonプライムでダウンロードしてきた映画でも見ながらオーザックをほおばるといういつものスタイルを実行しようかと思ったものの、寝袋から手を出してスマホ画面を持ち続けるのも寒いので5分であきらめた。


朝方4時。
封筒型の寝袋からはみ出している肩が寒く目が覚める。
さらに最近ストレートネックのため痛めた首が悪化していて、眠るにもよく眠れないままの状態になった。
これは、そろそろしっかりと寝返りのうてるもう少し広めのソロテントを買わなければならないのではないだろうか。
キャンプ道具が増えるきっかけがまた一つ生まれた気がする。
災い転じて福となすとはこのことだ。
さて、朝が来た。
この日は小板まきばの里で知り合ったキャンパーのNOYASUOさんも飯場サイトでソロ泊されていて、最低気温は夜中1時のマイナス2℃ほどだったと教えてくれた。
今さら紹介する必要もないかも知れないが、渋いキャンプスタイルや道具の使いこなし、その玄人好みのサイトのたたずまいで見るものの心を離さない日本のキャンパー100選にも選ばれるであろうNOYASUOさんだ!
NOYASUOさんは飯場サイトの奥にあるサンカク山で、先日マイナス7℃のハンモック泊もされている。
ハンモック泊したという現場(?)を案内してもらうとブッシュクラフト感プンプンの山の斜面だった。
ハンモックに寝ているとどこからともなくタヌキが現れて、追い払っても逃げないどころか後ろをついて歩いて来たらしい。
飯場サイトでも他のキャンパーさんがタヌキに囲まれたらしく、今回泊まっているドングリサイトからわずか数十メートルの奥地は上級者向けのサイトのようだ。
ここでハンモックしてみたら?、とおすすめされたがヌルーイキャンプをしているボクにはもう少しいろんな準備が必要な気がする・・・。
(色々ポチらないといけない気がする・・・。それはちがうか)
NOYASUOさんもやはりカメラを趣味にされていて、星空やキャンプの風景などを撮っている。
ハンモック泊の様子もアップされているので、詳しくはNOYASUOさんのインスタで。
※小板まきばの里のサンカクヤマでのハンモック泊は、現時点でモニター利用のようなかたちとなっており、一般の予約は受けていないようです。
朝食。
キャンプでは好きなものを好きな時に食べる主義なので、朝から焼きそば。


焼きそば3玉食った横で、えびかにさんは米2合に目玉焼きやらウィンナーやら色々食べている・・・。
お互いオッサンが朝から食べる量ではない気がするが・・・。
少し話をしながら撤収をすすめていると、かすかにあられのような雪が降った。
いよいよ雪の季節の始まりだ。


しかし、そんな感傷に浸っている暇はない。
なぜか我が家はソロキャンプに門限がある。
「(溺愛する)息子に早く会いたいから帰る」
というえびかにさんの純粋な早期撤収とは異なり、こちらは早く帰らないと今後のソロキャンプ活動におおいに支障が出る。
もう少しゆっくりと話もしたいところだが、最後に一緒に写真を撮ってもらい、後ろ髪をひかれる思いでまきばの里をあとにした。


(ちなみに普段は顔出しNGだが、えびかにさんがどうしてもこの写真を使えというので仕方なく載せています)
えびかにさんはじめ、NOYASUOさん、管理人さんたちと話ができて今回も楽しいソロキャンプだった。
が、しかし・・・。
伝えた帰宅時間通りに家に到着したのだが、なぜかヨメはご機嫌が斜め85度で
「今年のキャンプは今回で最後」
という血も涙もない判決が下された。
何が悪いのかよく分からないまま、えびかにさんに免じて許しを乞うも、「そんなの関係ねえ」とどこかで聞いたようなフレーズで一刀両断された。
「行ってもいいヨ」
と送り出され、いざ行って帰ると無情な判決が下る。
歴史を紐解いても、許可されたのに実行したら罰せられる、という理不尽な出来事はそう多くはないだろう。
地方の判決は最高裁までもつれさせ、なんとかもう1回年内にキャンプしたい。
もう一回言うが何が悪いのかはよく分からない。
しかし、滅私奉公、忠君愛国を貫き、しばらくは「承知致しました」と「申し訳ございません」の二つのみを口から発することでヨメの機嫌を伺うことになりそうだ。
おわり
SPECIAL THANKS :えびかにさん NOYASUOさん 管理人さん ヨメ?
えびかにさん目線から見た今回のキャンプレポはこちら ↓↓↓
コメント
yamaキャンさん
いつも拝見しております!
ソロキャンプでの出会い3150ですね!(^o^)
ティアガルテンの話に出てきた
しっかりものの奥さんや優しい義姉さんも
大切になさってくださいね(^o^)
マサコさん いつもお読み頂いてありがとうございます。
無理やり押しかけたようなソロキャンプでしたが楽しかったです。
ちなみに義姉はそんなに優しくはありません、いつもイジメられます。