
二月は逃げると言いますが。
気付いたらいつの間にかノーキャンプで二月が終わろうとしてたので、義務的に金曜日キャンプに行くことにした。
キャンパーの三大義務である、
①キャンプに行く
②焚き火をする
あとは・・・・、あとは何だったか思い出せないまま着いたのは岩倉ファームパークキャンプ場。

仕事終わりの夕方からのキャンプではほぼココ一択になってしまう。
多くの金曜キャンパーにとっても同じだろう。
到着すると案の定、かなりの数のテントが張られており選べる場所はあまりない。
とりあえず来たくて来たというよりは義務的に来たので(ウソ)、テントさえ張れればよいという気になり適当な場所を選んだ。
やることがないのでチャークロスを作ることにした

買ったばかりの鍋を使って焚き火で調理がしたい。
という理由だけで選んだ冷凍ラーメン「横綱」の調理にかかる。(といっても鍋で温めるだけ)

しかしこの冷凍ラーメンが意外となかなか温まらず、しかもこの日はノーアルコールと決めていたのですっかり手持ち豚さんになりやることがない。

煮えない鍋と焚き火の火をボーっと眺めていると、
あっっ!!
と急に思い出した。
キャンパーの三大義務。
①キャンプに行く
②焚き火をする
あとひとつはチャークロスを作るだった気がする・・・。
チャークロス(Char cloth)とは・・・
綿の布を炭化させたもので、火打石などで飛ばした小さな火花で着火できる古くから利用されてきた火種のひとつ。
キャンパーにも広く認知されているので詳しい説明は他にゆずる(投げるとも言う)
というわけで、ずいぶん前に100均で買った缶をバッグから取り出した。

作り方はいたって簡単。
①スチール缶に10センチ角程度に切った布(綿100%)を入れる
②スチール缶に穴を開ける(5ミリ程度)
③焚き火に突っ込む
➃スチール缶の穴から煙が出なくなったら缶を冷ます
失敗しようがないほどシンプルだ。
さっそく、ペグをハンマーで叩いて穴をあけたのだが、この時点で5ミリの穴を開けるつもりが失敗。

とりあえず何とかなるだろうと気にせず、缶の中に詰める布を切ることにした。
事件現場はここです
チャークロス用の布として準備したのは、履かなくなった自分のパンツ。

綿100%と書いてあるかを確認しようとしたが、履き古されていて、かすかに無印良品の文字だけが読めた。
あとあと分かったのだが、パンツ自体は綿100%。
ただし、ゴム部分(腰のあたり)はポリエステルなどが混ざっているようなので、パンツを燃やそうと思う人がいたら注意した方がいいだろう。
とりあえず焚き火の前でパンツを10センチ角程度に切るという作業を開始。
静かな夜のキャンプ場にビリビリと布を切り裂く音が響く。
パンツを破るという行為は初めての経験だったが、破ったのは自分のパンツなので特別な感情は生まれなかった。
これがパンツではなくパンティだったら違う感情が芽生えていたかもしれない。

そして、もくもくと自分のパンツを切り刻んでいくという作業を5分ほど続けた結果。
LEDランタンであらためて照らすと、目の前は何かの事件現場のような様相を呈していた。

目撃者(他のキャンパーさん)が現れてはマズイと思い、急いでパンツの破片を広い集め、スチール缶の中に突っ込んで焚き火の中に放り込んだ。
まるで、証拠隠滅を図っているような気分だ。

チャークロスを作るためにパンツを燃やそうと思う人がいたらキャンプ場で切り刻むのではなく、あらかじめ切っておいたほうがいいだろう。
思いのほか犯行現場のようになったことにビクビクすることになる。
(※パンティならなおさら)
犯行後、ようやく出来上がったラーメンを食べて体を温めた。
ただの冷凍ラーメンなのに焚き火で煮込むとうまく感じる。

もともとキャンプ場に到着した時間が遅く、パンツを切ってラーメンを食べただけでいつの間にか午後10時となっていた。
天気予報では気温が上がると言われていた週末だったが、やはりまだ2月なのでさすがに冷え込んで来たため、独房へ入って寝ることにした。

寒くて気持ちのいい朝
事件から一夜明け、気持ちのいい朝を迎えた。

テントはうっすらと白い蒸気の結晶をまとい、、、、
あ、なんか表現が詩的な感じだな。
テントはうっすらと、冬の妖精の魔法によって空気を小さな白い結晶に変えられた氷を無数にまとってテントはうっすらと・・・。

なんかややこしくなったからやめよう。
ようするに気温が低くてテントが白くなっていたということが言いたい。
キャンプで一番好きな時間はいつか、と聞かれたら間違いなく朝と答える。
焚き火をする夜もいいけど、朝の静かなキャンプ場の空気が一番。
カメラを持って朝の散歩が気持ちいい。

凍った土がガリガリと音をたてる。

土曜日の朝だったが、たくさんのテントが張られていた。

そういえば、結局チャークロスはどうなったのかというと、
スチール缶に開けた穴が大きすぎたため、そこから缶の中に火が回りただの灰になっていた。
つまり、ただオッサンが自分のパンツをもくもくと切り裂き燃やしただけ。
といことで、今回はチャークロス作りが失敗に終わったので、次回はヨメのパンツ、いやパンティを持ってキャンプ場に行くことにする。
現場からは以上です。(よい子はマネしないでください)
おわり。
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