前回に続いて、キャンプ場の騒音の話をもう少し。
実録#3 響きわたるアカペラ

写真AC
これも広島県北部の某キャンプ場・・・。
夕食を終え子供たちも眠りにつき、のんびりしていた午後9時頃。
どこからともなく女性の歌声が聞こえ始めた。
しかも、かなりの声量だ。
♪ まわる〜〜、ま〜わる〜よ、時代ぃ~はまわるぅ〜
ソプラノ調っていうんですか、アカペラっていうんですか、そういう感じで歌っているのは中島みゆきの曲。
題名は忘れた。
“まわりのテントなんかワタシ気にしないの”
“どお? ワタシの歌声、みなさまもお聞きになって”
というところだろうか。
・・・・。
突然始まったコンサートに聴き入って、夜食のラーメンをすするボク。(聴き入るんかい)
歌い終わると同じグループの女性たちが、
“えー、うまーい”
“すごいねー”
という大してそうは思っていないであろう棒読みの感想(つまりお世辞)を述べ、乾いた拍手がキャンプ場に響いた。
周りを気にしない(空気を読めない)彼女なので、それがお世辞であることも気付かずご満悦な様子。
この感じ、おそらく親密な間柄ではなく、何かのきっかけでたまたま一緒にキャンプに行くことになったグループであることはすぐに分かった。
静かに聞いていたグループの女性たちもおそらく、
(え、ちょっと声大きすぎるし、周りのキャンプしてる人のことも考えてよ。こんな時間に大きな声で歌うんじゃないわよ)
と思っていることは、その場が静まり返りアンコールがない時点であきらかだ。
キャンプという大自然の中で歌いたくなるほど彼女の心も弾んでいるのだろうが、時間帯には少し気を付けて欲しいものだ。
実録#4 真夜中のチェックイン
これまた広島県北部の某キャンプ場・・・。
騒がしい夜を思い出しながら書いているうちに全部同じキャンプ場の出来事であることに気付いた・・・。

それは子供が寝たあと、夫婦でまったりと焚き火をしてそろそろ寝ようかと思った夜10時頃だった。
一台の車が他のテントを縫うようにキャンプ場内に入ってきた。
暗闇の中、車のヘッドライトが周りのテントを容赦なく照らす。
出てきたのは20〜30代らしき男3人組。
キャンプには慣れているような感じだ。
(テントや持ち物からそれとなくわかる)
どうやら仕事を終えてキャンプ場にやってきた彼らは夜中であることもお構いなし。
このキャンプ場は無料のキャンプ場で全面フリーサイト、管理人などが常駐しないのでチェックインアウトフリー。
なので、彼らのように夜になって入ってくるキャンパーがたまにいる。
この日はキャンプ場もそこそこ混みあっており、テントを張るスペースもあまりなかったので彼らは草の茂みにテントをにぎやかに張り始めた。
“俺らキャンプに慣れてるから、こんなとこにだって平気でテント張って寝ちゃうんだぜ、ウへへ”
“俺らのキャンプはブッシュクラフトっていうカッコいいスタイルなんだぜ、ヒャッヒャッヒャ”
と言わんばかりだ。(勝手な想像)
そして、そのまますぐに寝るのかと思いきや、まるでそれがまだ夕方であるかのように各々が食事を作り始め、話し声をおさえる感じでもない。
そんな彼らを横目に寝ることにしたのだが、夜中2時頃にふと目が覚めると、なんとまだ焚き火をして普通の音量で会話をしているではないか。
あまりの常識のなさにとうとう我慢ができなくなりテントを飛び出した。
向かった先はもちろん、
自分の車だ。
うるさいなと思いながらも耳栓をすればそこは自分だけの世界。
車から耳栓を取り出し、そのまま眠りについた。
翌朝、静かな時間に一人コーヒーを飲もうと起きたのだが彼らも起きていた。
正確に言うと彼らは一睡もせず、酒を飲んで会話をしていたようだ。
そんな彼らを見て思わず、
「人それぞれの事情があるので遅いチェックインは仕方がないとしても、時間を考えた行動ができないのか!」
「次は容赦しないぞ!この耳栓、お前らの鼻に突っ込んでやるからな!」
と心の中で思った。

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